毎年恒例の八千代新年会、昔からのごくごく親しいお客様とのこじんまりした集まり。
平均年齢も70歳以上と、かなり高年齢化しているのだが、ここ数年私と同年代の会員が数人増え、若々しさを取り戻しつつある。
毎回どこのお店でやろうかと悩み、わたしがあれこれ提案するも却下。
そして大体お決まりのお店か、以前行ったことのある店に落ち着く。
今回のお店は正直言って、たいしたことなかった。 丁寧に作ってあるのだが料理全体にアクセントがない。
上品すぎて物足りない。満足感がまるでない料理にいったいいくら払ったのか知らないけど(結構な金額よ)とりあえずダイエット中の私には好都合だったかな?
そんなことはさておき、これから八千代はどうするのかという問題にいつもぶつかる。
誰がやるのか?はたまたしまうのか?お客に突っ込まれるとしどろもどろになる父。
上の息子に継がせるだとか、下の息子に戻ってもらうとか、いつまでも知らんぷりの男衆をあてにしている。
じゃあ私はいったいなに?
もう15年もここで働いているのに。
女のやる仕事じゃないとか、こんな大変な思いを娘にはさせたくないとか。焼き場はやっぱり男じゃなきゃとか。
去年、父が腰の手術をしたときは休業したのだが、今年になってインフルエンザで急に寝込んだ時には仕方なく営業に踏み切った。
わたしが焼き場に立つのは初めてじゃないけど、片手で足りるくらい。しかも1時間やそこらで、5時から9時まで焼きっぱなしというのは今までにない。
はたしてできるのかな?というよりも、もうやるしかないじゃん! とにかく焼こう。 幸い店のスタッフは優秀な人材ばかり。 バックはすべて任せて焼きに専念することにした。
しかも金、土、という一週間のうちで一番忙しい曜日。 お客に冷やかされながらも、日頃から私のことをよく知っているお客様からも、お褒めの言葉をいただいた。
ひやひやしたけど大丈夫だったね、とか、姐さん度胸あるねとか。だれも何も残さず食べてくれたことが答えかなと思った。
わたしもこの忙しい二日間を経験して、これでひとまず安心した。
小さな店だけどこれをやらなきゃ生活できないし、自分の好きなこともできない。
自分の腕で稼いで初めてほんとの意味で家族を支えることになると思っている。
早く自分の思い通りの暮らしがしたいな。
ちなみにわたしは中継ぎで息子にやってらうから。それから娘にも春からバイトに入ってもらいます。